企業の毎日を変える、
B2Bサービスのデザインへの挑戦

岩波 宏昂  |  アドプラ事業本部 プロダクトデザイナー

イームズから始まり椅子マニアだった高校時代にIDEOの本を知って感動。デザイナーを志す。ムサビで家具と建築のデザインを学ぶ。4年次に中退して某メジャーレーベルから発売されたコンピレーションアルバム制作に作曲家として参画。その後グラフィック・ウェブデザインを独学してフリーランスとしてアイデンティティ開発やサイト構築を手がける。GUI専門デザイン会社でモバイルUIデザインに関わった時からグラフィックと工業デザインが融合するユーザーインターフェイスの面白さに気づく。カナダと日本のマルチカルチャー。ラクスルではUXリサーチからUI、Webデザインまで総合的に携わるデジタルプロダクトデザイン業務。

 

 

これまでのキャリア(ラクスル入社前)

あまり一般的なキャリアを辿ってきていないのですが、最初の仕事は音楽でした。美大を中退し、autumn leave’sという作曲チームの1人として、コロムビアミュージックエンターテイメント(当時)から発売されたコンピレーションアルバムの制作などに携わったのがスタートです。しかし、人の暮らしや実生活に役に立つ仕事がしたい、性格的に目立つのも違うな、という思いからチームを脱退してデザイナーになりました。

大学ではインテリアや建築を学んでいましたが、高校時代に出会ったデザイナーの影響から、フリーランスの仕事はアイデンティティデザインにのめり込みました。ロゴマークをコンセプトから作り、色んなコミュニケーションアイテムの土台を作る仕事です。コンペに参加させてもらったり、公開コンテストに応募したりしながら、独学している中で、Flashを中心にしたウェブデザインも手がけるようになりました。小さな仕事と向き合いながら、泥の中をクロールしていた様な下積み時代です。Flashが流行っていた時期は残念ながら長く続かなかったので、そろそろヤバイな。。という危機感から、横浜にあるUI専門デザイン会社にお世話になることに。そこからUIUXデザインに専門性を持つデザイナーにシフトし始めました。ビジュアルと機能性の両立を図り、ベストなUXを設計していくUIUXデザインは、インテリアや建築と似ている部分が多く、どハマりしました。

振り返ってみれば、フリーでは各種スモールビジネス、メーカー、商社、ITベンチャー、地方の老舗窯元など色んな方々に関わらせて頂きました。うまくいった案件もあれば、うまくいかなかった案件もありますが、たくさん勉強させて頂き感謝しかありません。

転職を決めた理由(ラクスルに入社した理由)

ラクスルに入社する少し前は、子供の頃過ごしたカナダ・バンクーバーにいました。英語圏のUIUX事情を知りたかったので、情報収拾をしたり、ネットワーキングしたり、色々なワークショップに参加したり。本場サンフランシスコには当然かなわないのですが、カナダにもSlackのUIUXを手がけたMetalab、世界で有数のシェアを誇るECプラットフォームShopifyなど先駆者的な存在がいます。1年程度でしたが、日本とは違う、体系的に進めるUXデザインの基礎的な知識を得ることができました。

帰国した後、もっと多くの人にデザインを活かして欲しいという想いから事業会社に入ってみようと思い立ちました。というのも、デザインは最後のお化粧として捉えられることが多いからです。もちろん、それも間違いではありません。しかしデザインは技術やアイデアを人に馴染む体験に落とし込むことであり、ビジネスをスケールさせるレバレッジの1つだと私は考えています。ビジネスパーソンやエンジニアにもっと活かして欲しい。それがもっと住みやすい社会につながるはずだと思っていました。

そんな中で、ラクスルで活躍している長い付き合いの友人であり、オンラインデザインの責任者である武政の手伝いをしたのがキッカケでラクスルを知り、入社しました。

“仕組みを変えれば世界はもっとよくなる”というビジョンを標榜するラクスルなら、デザインが活かされる未来が来るのでは、と考えました。

現在の仕事

現在は、ラクスルの中でも新しいテレビCMサービスのUX、UIデザインに携わっています。テレビCMを活用して成長をしてきたラクスルのノウハウを、多くの人に届けることで、顧客の成功にコミットすることがミッション。セールス、マーケティングと開発チームがうまく連動しながら、ゼロイチのプロダクト作りを行い、刺激的な毎日を過ごしています。開発陣はプロダクトマネージャーも、エンジニアも、全員でUXを作り上げていこうとしているチームです。

この様なアジャイルチームの一員として動く今は、とても学びが多いです。なぜならビジネスのプロ、エンジニアリングのプロと肩を並べて進める環境だから。デザインにこもることなく、新しい知識をどんどん吸収しながら、ユーザー価値にフォーカスすることができています。

ともすると、デザイナーはデザイナー同士でばかりつるんでしまって、その中で受け入れられることを求めすぎてしまうことがあります。デザイナーだからこそ評価できる部分があるのは事実です。しかしユーザーの課題解決をゴールに据えるなら、多面的な視点で進めることは、今の時代は特に重要だと感じています。

ラクスル株式会社について

ラクスルはビジョンの通り、仕組みを作ってビジネスをドライブしていくというマインドが強い会社です。そこに対して、デザイナーの自分としては最初は戸惑う部分もありました。デザインはワンオフ性が強いと思っていたからです。しかし、よくよく考えてみればデザインすることは仕組みを作ることに似ています。

例えばグラフィックデザインを一つ取っても、顧客の行動や言動を観察し、彼らの顧客のニーズや心理を整理し、コスト・スケジュール・要件という制限の中で、顧客が伝えたいメッセージを、より多くの人に瞬間的に伝わるビジュアルに変換するわけです。

毎回対面で伝えなければ伝わらなかったことが、スケールするという意味で、仕組み作りと似ているなと感じる様になりました。

またウォーターフォール的になりがちな受託スタイルから、アジャイルなスクラムチームにおいてデザイナーがどの様に関わっていくのか、という点も初めの頃に難しさを感じたポイントでした。今はどうかと言えば、メンバーと密にコミュニケーションを取りながら、柔軟に対応を取っています。チームごとにその答えは変わればいいんだと気づいたからです。

またそもそもデザインも、丁寧にそのプロセスを見てみれば、試行錯誤を繰り返していることに気づきます。自分の思考に閉じこもらずに全員で試行錯誤を繰り返す意識を持ってPDCAを回していく。これは自分のクリエイティビティで作りきってしまうのとは、別の楽しさがあります。

今後どういうことをしていきたいか

現在、プロダクトとブランディングの二つのデザインがうまく噛み合うことを目指してチャレンジしています。ラクスルはデザイン経営をしていく、という意志を持っている中で、デザインが本当に活かされる状態を作るためです。

またそもそも、B2Bにおけるデザインは、実利を的確に届けるだけでなく、働く人の安全・環境・モチベーションをデザインし、働くをアップデートする仕事だと思っています。企業の毎日を変えることができる、という気持ちで取り組み続けたいです。

Related Posts